幼稚園歯科検診から


   最近の子供たちのお口の状況



 去る5月19日(木)、園医をしている幼稚園で園児約60名の歯科検診を行いました。
 今回の検診を通して最近の子供たちのお口の状況について、感じたことをまとめておきます。
 (なおこの検診に際して園児のご家庭からいただいたご質問の 代表的な例とその回答を簡単にまとめております。ご参照はこちらです。)

 私が明石市で開業した約20年前に比較して、子供たちのお口の状況は大きく改善されていることは間違いありません。
 20数年前、子供たちのお口は、まだ『むし歯の洪水』と言われた状況が続いており、むし歯ゼロの子供は珍しいケースでした。
 この20数年間、多くの歯科関係者、学校教育関係者、行政の関係の方々の地道な努力と、また、少子化の流れの中で、ご家庭での 子供たちへの管理がよく行き届くようになった関係もあり、子供たちのお口の状況は急速に改善されていきました。

 今回の検診では、約60名のうち、むし歯ゼロの子供は38名、1本だけの子供が10名という結果でした。ほぼ80%の子供では お口の管理が大変よく行き届いていると言えるでしょう。

 したがって、最近の子供たちのお口の中の状況に特徴的に感じられるのは二極分化的傾向、というべき状況のように思われます。

 つまり、多くの子供たちはお口の管理が行き届き、ブラッシングもちゃんとできているようで、むし歯も見当たらない 理想的な状態に近いのですが、一方、割合的に多くはないのものの、依然として、お口の中の汚れが目立ち、数多くのむし歯を 持ったままの子供がいるのも事実です。さすがに、以前のように、全く未治療というケースは少なく、ある程度、歯科治療も 施されているですが、おそらくお口の管理に何らかの問題(ブラッシングの習慣が不十分、おやつがだらだら与えられている、等々) があって、治療が追いつかず、未治療のむし歯をかかえたまま、という子供も何人か見られます。今後、このような子供たち への集中的な指導と管理が必要と思われます。

 また、『むし歯の洪水』状況が落ち着いてきて以来、注目されるようになってきた『歯並びの異常』問題も、やはり注目すべき 問題と思われます。
 もう一つ、今回の歯科検診に際して家庭の方からいただいた質問アンケートの中で、気がついた のは、『口臭問題』への関心の高まり、です。実際的には、問題とするほどではなく、ある意味では過敏過ぎるケースも 見られるように思われましたが、お口の健康問題に関しての関心の移り変わりが感じられ、今後の対応への検討の必要も 感じられました。