兵庫県歯事務局のネットワーク化
このようなプロセスの中で,やや予想外の発展が
進んだのが,事務局職員間でのネットワーク利用で
ある.前述のように,昨秋,1人1台体制ができ上
がった事務局では,情報調査室を担当していた事務
職員の熱心な取り組みを事務局幹部職員が後押しす
る形で,このFCISシステムの事務局内での活用が
始まった.職員のPCがすべてLANで結ばれてい
る状況が作られ,これら職員の全員がFCISに登録
し,相互にメッセージ交換ができ,同一部局のメン
バー間で情報を共有するための会議室が設定された.
これら事務職員間でのネットワーク利用はあっとい
う間に進み,職員間の業務連絡が主としてネットワ
−ク経由で行われる体制が出来上がった.
現在では,事務局業務の事務連絡のかなりの部分
がネットワーク経由で行われるようになっており,
FCISシステムなしでは業務に支障が生ずるほどに
なっている.事務局業務の大半が各種の情報伝達で
あることを考えると当然ともいえるが,事務局業務
がネットフーク化することは,そこで流通する情報
がデジタル化することを意味し,今後の展望を考え
ると,これはきわめて重要なステップといえるだろ
う.
なお,この兵庫県歯のFCISシステムを利用して,
近畿北陸地区の歯科医師会間の情報連絡システムを
作る方針が昨年度の連絡協議会で決定され,運用が
始まっており,また,四国地区での情報システム構
築の試用も始められる動きかおり,単一府県歯を越
えた連繋が広がりつつある.
県歯会員専用の情報提供システム
(イントラネット)の充実
このような事情で,約4年前にスタートした兵庫
県歯の3つの情報システムのうち,現在我々が
主要な課題として取り組んでいるのは,会員専用の
情報提供システムを中心としたイントラネットの充
実である.
会費をいただいている会員向けのサービスは,実は
県歯としては不可欠の主要な業務の一つである.
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そして,歯科医師会組織としての会員向けのサービス
の多くは,各種の情報提供である.その意味で,会員
向けの情報発信をネットワークで行うことは,ネット
ワーク利用の多くのメリットをそのまま活かすことに
なる.
ネットワークを利用した情報発信は,
@最新の情報を迅速に送れる,
A情報の修正・更新が即時に行える,
B情報発倍量に事実上制限がないに等しく,
求める人のニーズに合わせて充分な形で行える,
C情報発信の費用や手間が従来の手段に比べて圧倒的
に少ない,
D双方向的なやり取りも簡単に行える,
等々多くのメリットが上げられる.
これらのメリットを活用すべく,われわれが取り
組んできたのは,
@県歯の各組織からホームページ形式で情報提供を行う,
A情報調査室の収集した各種データを詳細に報告し,
会員のニーズに合わせた形式で引き出せるシステムを作る,
B定期発行の広報紙をホームベージ形式で提供する,
C医療保険関係の情報についてデータベース化と検索システム作
りを行う,
等々である.また,現在の課題として取
り組みを進めているのは,各種会務関係手続きをネ
ットワーク経由で行うシステム作りである.関係役
員の方々,事務局担当者の方々のご協力をいただき
つつ着実に進めて行きたいと考えている
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