2009年の新春、おめでとうございます。
明石にての開業27周年を迎える本年、院長は5回目の年男になりました。 兵庫県歯科医師会雑誌から
年男としての所感を求められ、『二つのIT』と題する以下のような内容の小文を寄せました。
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12年前の年男の頃、私は普及が始まったばかりのインターネット技術の計り知れない大きな可能性を予感し、いわゆる『IT』
( Information Technology )の歯科界への応用に夢中になっていました。その後の展開は、私の小っちゃな予想を
遥かに超え、あっという間に時代と社会の隅々にまで浸透し、常識の一部になっていきました。
その頃、私は以前いかがわしい治療技術と敬遠していた ImplanT が欧米を中心に、きちんとした科学的エビデンスに
基づいた革新的な技術として普及していることを知り、我々の専門分野で大きな可能性を開きつつあることに衝撃を受けました。
そして、その日常臨床への応用に夢中になり、国内外の資格試験に挑戦し、ついには西神戸地区で初となる歯科用CTまで導入して、
その取り組みに集中しました。
この高度なデジタル機器の応用に関しては、それまで取り組んでいたITに関する知識が大いに役に立ちました。
そんなわけで、この12年間の私の生活は2つのITを中心に走り回った感があります。
一昨年、長男も母校の阪大歯学部を卒業し、少し気分的に余裕が出来始めたこの頃です。これからの12年間、この2つの
ITについて自分なりの総仕上げができればと思っております。
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歯科分野でのITの応用に早くから取り組んできた経験から振り返って感ずることの一つは、この技術が一般化し
日常的な生活の中に浸透していく中で、ややもすれば単なる商業主義にはまり込み、不特定多数への無責任な情報の
濫発に陥る傾向があるということです。
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本院では、医療という分野の重要性と社会的責任を踏まえた情報発信のあり方をあらためて考え直し、昨年末より来院患者の方々
への、よりきめ細かい情報提供のための新しいシステムの構築に取り組み始めました。今年は、その取り組みをいよいよ
本格的に充実・発展させていきたいと考えています。
また、阪大歯学部総合診療部にて研修を積んできた長男も、本年より、微力ながらも新しい戦力として本院の
診療の一部を担い始める予定です。大学での最先端の情報と総合的な診療システムを地域医療の中に少しでも
活かしてもらえることを願っております。
昨年のご報告として、院長は日本の口腔インプラント分野での最大の公的学会である(社)日本口腔インプラント学会
のケース=プレゼンテーション試験にも合格いたしました。
新しい年、さらなる新しい取り組みを着実に進め、次世代の若いエネルギーとの協同体制をしっかりと築いていきたい
と考えております。
地域の皆様の更なるご支援とご鞭撻を心よりお願い申し上げ、開院27年目の新年の
ご挨拶とさせていただきます。
(院長 松賀 正考)
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